浮世絵を訪ねて(4)
5月31日、土曜日、MOA美術館(熱海)へ出かけてきました。何を思ったかというか今は浮世絵、北斎というキーワードに引かれてしまうのです。熱海ですから行こうと思えばランチを食べてからでも気軽に行けるのですが、流石に土曜日なので朝食を遅めに摂って出かけて行きました。
熱海駅、ごった返していましたよ。そう、5月31日は熱海会場花火大会の日でした。でも熱海駅に着いたら大雨、花火を打ち上げているのかと思うくらいの雷が鳴っています。で、タクシー乗り場は長蛇の列でしたが流石熱海ですね。タクシーが次から次へとやって来てどんどん進むのです。
さて、MOA美術館、今までは上の駐車場から入場していたので、正面入り口から入るのは初めてです。展示場までは長いエスカレーターを乗り継いでいきます。これがもう既に芸術ですね。期待を一杯にしてくれます。
展示場では、北斎富嶽三十六景が適当な間隔でずーっと展示されていてもう圧巻でしかありませんが、展示方法も現在の同位置からの写真と合わせ展示してあるので興味深いです。
今回のイベントのメインは北斎The Great Wave x Digital 2.0 となっていて大画面で次々と北斎画を映し出しその絵の中に居るような臨場感をVR的に演出し、富嶽三十六景を楽しむことになっていました。
富嶽三十六景では、そのほとんどが絵画的手法を駆使して一部が強調された作風が多い中、僕が好きな一枚は相州江の島の図です。風景が誇張されず、写生風に描かれた絵は当時の江の島そのものの風景でしょう。驚くことは渡る人たちの大きさからも分かる干潮時の砂洲の広さです。