寄り道は時々

終り頃人生いい加減

なんか知らないうちにと言うか、日々年とっていくのです。大体、年のこと思い出すのは何かの書類に年齢って項目がある時くらいだけですし、体の様々なパーツの機能がもう直線的に低下していくけれど、それでも過ぎてきましたよね。でも今年は違うのです。しっかり77才の気分になっている。77才になったっていう自覚もしっかりあるのです。子供の頃から自覚をもって生活しなさいって言われてたけど、今やこの年齢の自覚って何だかわかる気がする。

77才と言えば喜寿なんです。だけど喜寿って言わなきゃただ77才の年寄りなんだとも思われないでいる。いやそこまでも思われていなくて街を歩く一人の人くらいになっているのじゃないか。今や世の中に年寄りが多くなって街の背景に溶けこんで当たり前の風景になってしまったのです。それだけじゃなくて様々なところに顔出して活躍している方が多いのです。それはそれで良いことだけど、総務省統計局の令和7年1月1日統計によれば日本の総人口は1億2359万人です。人口統計って5歳ごとまとめて発表されるから僕みたいな喜寿グループは75才から79才って枠になって、803万人います。そうなると総人口の6.5%だけど年寄り見た目だから、年齢による変化は区別付かない。それで高齢者人口を65才以上ってことにすると3621万人、急に総人口の29.1%なんてことになる。

昨日、外来に来た方、ウチ産婦人科だから女性、あ~ぁ、もう80になっちゃった。おい、あなた僕と同い年じゃなかったか、小学校だって一緒だったんじゃないの、もう何年も僕とこへ通ってるんじゃないの、俺たち77になったばかりだぜ、この年まで来ると認知症って症状が出てくるぞ。何言ってるのよ、せんせの方がおかしいんじゃないの、私たちは、年を「数え」で計算するのよ。生まれた時が1歳なのよ、だからもう80才じゃないの。それだって1才足して数え78歳ってことにしてくれないかな。だめよ、要するに四捨五入なのよ。う~、そう来たか、こうなったら黙ってそうですねって言うしか無いのが処世術みたいなもので、そうかそう言うものか。そうよ、決まってるじゃない。

ここで年齢談議していても時間が経つだけで解決なんてつくわけがない。ただでさえ待ち時間が長いって口コミされるんだからね。今日から80ってことにしておこう。

ところで最近の具合と言うか調子はどう、やっと本題に入れた。そうね、今日は保湿のお薬もらっておこうかしら。こんなやり取りはお店のお買い物みたいなもので、はいよ、今日は良いのがありますぜ、じゃなかった。そうかこのところ乾燥するからな、保湿はしっかりした方が良いね。他には何かございますか。じゃあ、ついでに何時もの軟膏とパップも貰おうかしら。あいよ、ありがとうございます。

そう言えば、あたし運転するのをやめようかと思うの、仕事もやめたしさ、そしたら太ってきたのよ。おい、何処が太っているんだってくらいのやせすぎなのに、そうか年取ったらちょっと太っていた方が良いんだぜ。いやよ、太りたくないから、この頃は寒いから草取りもしない、猫とコタツにはいってミカンとおせんべいばかり食べてる。どうするかね、次の予約入れておこうかね。いいわよ、適当にくるから、じゃぁね。

次の方どうぞ、大変お待たせいたしました。

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