詩集

ジョウビタキ

じょうびたきが居る

青空を木々の間に切り取っただけの窓辺に来て

枯れた百日紅の枝から一人いる僕を見ている

こいつは俺の縄張りの中に入り込もうとしているのか

毎日観察に来るのだ

明るい冬の陽の中で

帽子と見まがう頭羽と濃いミカン色の羅紗風の胸を膨らませ

白い紋付が付いた裃を着ているようにふるまって威張っている

とうに縄張り作りを忘れてしまった僕に

ここは俺の縄張りだとばかりに

窓辺に覗き込んでくる

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