散文詩と随筆

インフィニティ

今日、坂道を登った
坂道は山を深く削ってその中にある
坂道の両側は高い壁になって曲がり登っていく
坂道はその先の一瞬の不安を押し付けてくる
登り切った先には少し開いた台地
その先には琵琶が花開いている
その先には病んだ老人が蟄居している
彼が思うと思わないとは無関係に其処に居る
まるで生きたことを誹られたかのように其処に居る
生きることはⅠと0の間
人はⅠと0の間にインフィニティを持ち続けたのだ
今日、僕はインフィニティのプラクティショナーになる
生きることはⅠと0の間
人はⅠと0の間にインフィニティを持ち続けるのだ

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