名前は、友人を含め○○にしてありますが、内容に影響するものではありませんので、ご承知ください。
なお、日付は新しいものから始まり、文面は当時のままで変更はありません。
1.2015年02月14日 1年ぶりですが、
一人の高速道路、星も明かりを映した雲も見えないモンブランのインクで塗り広げたような空のなか、遠くふたつみっつのテールランプを追いながら走る、、あの頃、あの頃、あの頃と時が戻って行く夜の時間がすぎて行く高速道路、、さて、コンビニで明日の朝食買って、明日も一日頑張ろう、当番医だし、、
2.2014年01月02日 表参道
表参道は人の波、そうだ、初詣での人の波、今日は小さなお祝いの席、小さな命の誕生と若い二人の出会い、希望、未来、生命のつながりが、風船のようにふくらんで行く、、肺の中に空気がいっぱいになるように、幾つもの風船がサーファクタントで満たされて行く、、
3.2014年01月01日 牧之原台地
冬にしては、少し湿った空気と薄明かりの牧之原台地を東へ、台地の端は切り立った崖、冷たいわずかな風を頬に感じて待つ、こっちへ来いよって手招きで茶畑の小径を進む、数羽の鳥の群れが幾つも幾つも西から東へ、声も無い静かな時間、じっとたたずむ幾人かの待ち人、静寂、荘厳、日の出、また新たな日々が始まる時間、、
4.2011年08月24日 もうすぐ秋
フロントガラスに次々と切り取られる視野の中に色づき始めた稲穂がつづく、、澄んだ空気の向こうには貼り絵のように幾重にも山の端が空の中につづいている、、まだ緑濃い川辺と水底の小石に小さく波立つ川面が見えてつづく、、壊れたくない小さな日本の風景、、
5.2011年07月17日 山の風
午後5時、ベランダで風にあたっている、山の中を渡ってくる風、青空の中、幾重にも重なる山の上から吹いてくる風がいろんなものを連れてくる、小鳥のさえずり、子供たちの歓声、空をはばたく白い鳥の羽音、山一面の緑の匂い、畑で収穫している野菜の匂いと土の匂い、遠い、遠いところからのいくつもの匂いと音、風が続いている、ずっと、ずっと吹いている、山の風、胸をはだけて風にあたろう、午後5時の風はいろんなものを運んでくる、、
6.2011年05月28日 久しぶりに
土曜日の夜は、雨の夜、海鳴りも止んだ夜、長く続いた真っ直ぐの道、眼の前だけのヘッドライトの光、赤く光る計器盤の針が少しずつ右寄りに進んでいく、何時もの音が聞こえない雨の夜、空の中にも消えた光、ただ音が、機械の音が少しずつ大きく聞こえてくる、海辺の道、匂いも、光も、外からの音も閉ざされた土曜日の夜、、
土曜日の夜、皆様はいかがお過ごしでしょうか?○○は久しぶりに飲みに出てビールと少々のつまみ、宝山のロックでひと時を過ごしてきました。御前崎への150号線は静かな海辺の幹線道路、雨の中に静かな道筋が続いていました。
そう、こんな夜は久しぶりにブルース、聞けたらいいな、、
7.2011年05月11日 いつもの日へ
地球が時をもどしたあとの空気のなかでは時が止まっている様に秒針がゆっくりと時間を刻んでいく、永い地球の時間がこれから生まれていくように秒針がゆっくりと動いていく、一面のモノトーン、海の中でもまれて形となった生命の起源がいつかきっと見た光景だろう、人が地球上に姿を現す前に見た光景がいつもの日のように澄んだ空気のなかに見えている、
静岡県医師会JMATとして出動してからもう長い時間が経過したように感じます。被災された皆様が、いつもの日へ一日でも早く時間が進むことを願うばかりです。
8.2008年12月07日 交差点
クリスマスイルミネーションがLEDの冷たいキラメキを木々の形に合わせて見える、東京での会議が終わった夕方、耳たぶをちりちり痛くする冷たい風が吹き降ろしてくる土曜日の六本木交差点、早足で行きゆく人達は少し丸めた背中、縮めた肩、喧騒とは遠い澄んだ空気の中のザワメキ、ふと大きく息を吸えば、乾いた冷気が気管に触る、アマンド六本木前もいつかの人だかりは無く人は歩く、アマンドの前で立ち尽くした若き日々、今よりきっと寒かった12月、乃木坂へ少し歩くと13Fのイタリアンレストラン窓際の席、東京タワーが見えている、50年目の東京タワー、レインボーカラーに変わるタワーが見えている、、
9.2008年11月25日 冬の日
頭の中の蝸牛を底の方から少しずつ音が巻き上がって来て、やがて現実の音が聞こえてくる、目を開けると暗闇のベッドサイドにはっきりと青く光が点滅している日曜日の朝、2時29分、ふと不安な思いが心を苦しめる時間が電話をかけさせる、朝まで眠れないままにバスの出発、目覚めにはハイリキが一番って、こだわりのある仲間の声が回ってくる、数時間を走れば、雪、一面の雪景色、薄暗い空が似合う風景、ほろ酔いで、頬に凍みる冷たい空気の中、薄暮れた時間、ホテルに着く、アルコールを皮膚から蒸発させるような感覚で、冷たい風が頬の温度を奪っていく、歩く、久しぶりの冬の空気が楽しい、苔の上には夏の日の食べ残しのカキ氷に似て、指を触れると一つの抵抗も無く崩れる雪が積もっている、、
10.2008年11月13日 深い秋の日
朝の澄んだ空気の中に富士山が見えて昨日より雪が白く広がっている。病院の手術室では、ナース達の明るい声が麻酔器やら無影灯に跳ね返りながらなんだか適当に混んでいる電車のなかにいるみたいな雰囲気が流れている。今朝は予定された帝王切開術が行われる。いつかの緊急手術の甲高い緊張感は無い。頑張ったね、おめでとう。病棟の回診を済ませてから、途中ローソンでサンドイッチとお茶を買い車中で食べる。配送トラックの運転手も、営業車のサラリーマンも、外勤のお姉さんも、コンビニの駐車場で並んで簡単な食事を摂る。近頃はこんな食事にも慣れてしまったな。静岡での会議への道は、いつもの通勤路みたいになってしまったけれど、季節の移り変わりを感じて走る。携帯電話には、ずっと動けないでベッドに居た老婆が旅立ったことがメールで送られてくる。頑張ったね、40年も病との戦いだったもの、ご家族と声をかけると元のきれいなお母さんの顔になって眠っている。枯れ木のように痩せて固まった手に脈を探り、胸に聴診器を当ててあげる。
満月が暗い山の木々を川面に明るく映し出している。途切れない時の中の一日に誕生と人生の終わりがある。月と夜空の画面の中に永遠の記号が見える。
11.2008年08月01日 久しぶりに
ずっと、パソコンの前にゆっくりといる時間が取れなくて、ROMしてましたので、ここで、お許しを願います。やっとわずかな時間、ゆっくりしています。って言っても、夕方からは、飲み会の予定が入っていて、まぁそれも言わば楽しみの時間ですね(>○○さん)、明日はお出かけの予定、友人達と楽しい休日が待っている。内容は、きっと帰って来てから○○始め皆さんから、報告があるでしょうから、ここでは触れないようにしましょう。今夜は飲み過ぎないようにしないといけないな。ということで久しぶりに海を見ることができました。
オンド坂を登るとオマエザキの海が見える。久しぶりに海の見える日、オマエザキの海は、薄緑色になって、広がっている。暑い日ざしが、それでも海から坂の木立を抜ける風に和らいでいる。何十年も前から坂はずっと変わらないでいる。歴史とか時間とかだけが、曲がった腰、ゆっくりした人の歩む姿になって、年老いて積み重なっていく。会いに行こう。深いしわ、触れてみれば柔らかな肌、一処でずっと変わらない歩みを刻んできた人生がオンド坂の先にある。
オマエザキには、ロマンが一杯ですね。
12.2008年06月02日 ブルースを
ぽたぽたぽたぽた胸の鼓動が頸に喉に伝わってくるような日、ざわざわざわざわ水たまりの灯りがアスファルトに打ち寄せる夜、グラスに生ぬるいウイスキーがある、ゆらゆらゆらゆら砂糖のかたまりが透明なウイスキーに沈んでいく、こんな夜はブルースを聞こう、心の叫びを聞こう、部屋のライトを少しばかりにして新井英一のブルースを聞こう、、
13.2008年05月06日 おかげさまで
今日は、35回目の結婚記念日、何をするわけでもなく最後の連休の一日を大掃除する計画、結婚披露宴の写真は、一枚も残っていないけれど今でも鮮やかに脳裏に浮かんでくる、この間の人生はゴルフに例えれば、何々だったら、何々してれば、の連続でシングルプレーヤーは到底無理でもダボペースにはなりたくて、土手に打ち込んだボールを捜したり、ブッシュの中のボールに辟易したり、たまにフェアウエイを歩くことに喜びを見出す生活だったけど、リカバリーショットを狙えばきっと空振りするだろうし、ダフったり、トップしたりするけど、中にはクリーンヒットもあるだろうし、コツコツ、ホールアウトを目指して歩いて行こう。さ~て大掃除しようっと、、
14.2008年05月04日 相良凧そしてありがとう
海風に吹かれるのは久しぶり、五月晴れには暑すぎる陽気の中、相良凧揚げに出向いた。孫の初節句のお祝いに凧を揚げて貰ったのだ。神事の時には○○さんも駆けつけてくれて、凧揚げの最後まで居てくれて、こんなに嬉しいことはなかった。○○さん、ありがとう!18年相良に暮らしていて、こんなにゆっくりしたのも初めての経験、かつてはたくさんの凧が合戦したこと(これは○○さんが詳しい)を、その場の誰に聞いても懐かしそうに話してくれた。長い伝統の凧揚げがいつまでも続いていくことを願います。
15.2008年04月18日 新緑
柿の葉の新緑が好き、なかなか外を歩く機会もないけれどそれでも午後のひと時山へ向かい車を走らせることがある、山はところどころの桜も消えて、芽吹いた木々の新緑が様々な色合いでパッチワークのように鮮やかだ、ちょっとした風の温度が変わるだけで、山肌の霧が生まれて揺らいで見える、新緑の季節は若葉の蒸気と香が心地良い、いつかの日のように靴の裏に泥を踏みつけながら歩いてみたい、一際明るい新緑はこの時だけの柿の葉。
16.2008年03月30日 クロムハーツ
ダディ○○がただの○○になる時がきた。ダディの持っているクロムハーツのペンダントを記念に欲しいと言って息子が卒業した。クロムハーツに込められた錆びない心のメッセージを愛していた。これからも一生錆びない心を持ち続けていきたいね。
17.2008年03月25日 ある春の日に
弁慶橋を歩くと掘割の水が春の日に輝いている、上着を通り過ぎる風も今日は暖かい、橋を渡り右手に向かうと小高い丘がある、そこを登ると小さく整理された山路が木立の中を進んでいく、グ、モーニン、すれ違いながら小さな子が声をかけ父親と一緒に春の木漏れ日の中を歩いていく、歴史のなか残された庭園に銀色に輝く高層ホテルが雲のない空の中にまぶしい、掘割ではボート屋の親父が、ボートの準備に余念がない、やがて弁慶橋の辺りも桜が満開、春の日に輝く水面に手を入れて、まだ冷たい水ね、ボート私も漕いでみようかな、幾たびも続いてきた恋人達の語らいが聞こえて来るだろう、、
18.2008年03月21日 タンポポ
いつもの芝生の上にタンポポが咲いたよ、黄色のきれいな花が三つ咲いたよ、もうずっと前から目つぶったままのおばあちゃんにも、お部屋の鏡ばかり見ていてもうずっと窓の外を見たことのないおばあちゃんにも、車椅子に座ってずっと瞑想しているおじいちゃんにも、みんな、みんなに大きな声で言ってあげよう、タンポポが咲いたよ、、
19.2008年03月15日 金曜日は
23時の雨上がり、静岡の街は人の波、雨に流れた焼けたオイルの匂い、ビルにともる灯り、甲高い言葉の響きとさざめきの中、なんともいえない安らかな心を感じて歩く、、
20.2008年03月09日 雪解け蓮根
手ごろな蓮根を見つけ、春なのでちょっと一品思いつき、早速お料理、蓮根の皮をむき、適当な厚さに輪切り、濃い目の塩水に浸けて色変わりを防ぐとともに塩味に、食卓にお出しする直前に軽く水切りした蓮根に片栗粉を両面に気持ち多めにパンパンと付けて適温の油で揚げましょう、ほ~ら雪解けの春のイメージできあがり、菜の花をあしらいに添えて、そのままで、練り梅あれば更に良し、雪解け蓮根と命名しましたよ、ビールがいけるって、、
21.2008年03月09日 春の日
今朝は暖かな春の日差し、
こんな日は素肌に花柄のシャツを着て一日の自由を始めよう、
窓際に春の風を入れて小さなブッシュの中に小鳥の声を楽しもう、
淹れたてのコーヒーと軽くトーストした固めのドイツパンを朝の始まりにしよう、
胸に一杯風を当て外の世界の香りを楽しもう、
こんな日は花柄のシャツを着て一日の自由をはじめよう、、
22.2008年02月26日 ルノアール
土曜日、東京駅八重洲口へは久しぶりに降りた、冷たい風が吹きつけてタクシーを待つ間に体が急速に冷えていた八重洲口にルノアールの灯りが見えた、
今は雨が風が海から吹いてくる、駐車場に出て口を開けて海に向かって大きく息を吸ってみる、重い空気が汐の味をうっすらと含んで肺に入ってくる、こんな海鳴りのする夜に、一日、時間に追われるように何かを求めてさまよう落ち着かない心がある、いっそ大きく手を広げて雨と風に身をまかせ、ずぶぬれになって、大きな声で叫びたい、そんな心と勇気があった時、そんな絶望と期待と未来が重なり合うような時があった、
ぐったりと喫茶店の椅子に座り込んでじっといつまでもなすすべもなく、壁にかかったスピーカーから流れる音に身をまかせていた時があった、八重洲口にルノアールの灯りを見つけた。
23.2008年02月18日 東風
日曜日の朝には柔らかな青空のなか綿雲が浮かんでいる、焼津の海は、濃い海色になって伊豆半島に水平線を作っている、時折強く吹く風が静かな海の面にふわっとミステリーサークルみたいに丸い波の輪を作っては、流れるように消えていく、くっきりとした水平線の上に霞んだ半島が乗っている、どれくらいの時間だろう、疲れた体を椅子の上に乗っけてぼんやりとコーヒーをすすりながら伊豆半島を見ていると、東からの風が半島に当たって雲が次々と盛り上ってくる、伊豆半島の向こうに雲の壁ができて高くなってくる、ぼんやりと雲を見ている、上昇気流に乗った雲をみている、春になるのだな。
24.2008年02月14日 眠い
眠い、ずーっと眠い、だけどこんな時ってうらはらに眠れないような気がするね、頭の中には静かにひたひたと足元に迫ってくる波のような動揺があったり、冷たい夜風にあたって皮膚が締め付けられていくような思考回路の硬直があってあせったり、また、抵抗して眠らなければなにか楽しいこと思いつくんじゃないかと、、揺れ動く電車の擦り減った床に塗られたコールタールに似た匂いを鼻につかせながら酔いつぶれた日のように空っぽの頭で泥のように眠ってみたりしたいって思ったりもする、暖房された室内で温められたシングルモルトウイスキーを江戸切子のグラスに注ぎ、しばらくぶりの口舌に沁みこむ刺激、鼻粘膜に直接伝わる香りに、今夜は夢を見たいなぁ、、そして明日はきっと現実に目覚めるのだなぁ、、
25.2008年2月11日 御前崎
御前崎には春が一番にやってくる、くつろいだ昼、太陽の光が一面に反射して銀色に輝く水面に小さな黒い影になって漁船が浮かんでいる、風が波を少しばかり蹴散らして、西から東へ吹いて海全体がゆっくりと西から東へ大きな円を描くように流れていく、海に旅する人の心の中に、優しさと迷いと、奉仕と裏切りと、勇み足と躊躇が入り混じっている、遮るものもないゆったりと丸みを帯びた水平線の向こうに遠く人の心の吹き溜まりがある、風が吹き波が揺らぎもう要らなくなった心が水平線の向こうにこぼれていく、御前崎の海には春が一番にやってくる、新しい希望の代わりに哀しい心の荒みが風に吹かれてゆっくりと水平線に流れてはこぼれていく、、
26.2008年02月04日 ふぐを食べる
ふぐの身が薄くそぎ切られて電灯の明かりが一枚ずつに淡い縁取りの影を作っている皿に最初の一箸を入れるにはちょっとした勇気がいるのだ、形作られたものを崩し食らう時、どこから始めるのか、そぎ並べた身にかけた職人との勝負、はがし始めたときの箸先にわずかに伝わる抵抗感を逃さず味わう、冬の季節、ポケットの暖かさが欲しくなる頃、ふぐの季節がくる、ふぐを食べる、冬の食材には特別に心を動かす力がある、その時の状況の多くが何時までも記憶に残る、季節がそうさせる、体の中にはそぎ切られた身の感触が続き、思い出の製造場が出来上がってくるのだ、、
27.2008年01月13日 ものの全てが新しき
きらめく水滴が波のしぶきとともに飛び交っている海辺、人たちの去った海辺には、薄い光が流れる雲間を行き交い、沖からずっと海の面に白だの銀だの薄い虹色だの様々に薄く輝く模様を打ち出している、人たちの去った海辺には、どこまでも水平線の先までもきらめく水の粒が続いているように淡く輝く水面と幾重にも薄明かりが洩れる雲だけが見えている、雲間に見える薄い太陽の明かりにきらめく波の小さなしぶきと空からのきらめく水滴は、水面をおりから吹く風に転がり舞い上がる、飛び交う水玉のひとつひとつが小さく輝いている、冷たい風の中に丸く輝く水滴が次から次へと空から波から生まれて軽く浮くように波間に踊る、さざめきとにぎわいが去った海辺には、雲間に洩れる光に輝く水滴がいっそうきれいな輝きをみせて、一人だけの観客のために踊る、人たちの去った海辺には、やがて白金色に輝く波がある、、
28.2007年12月25日 夜空の
さ~てと、谷の仲間達も○○友達も幼き頃を思い出して、星や月や夜空を見上げるようになりましたねほっとした顔星や月もふと見あげるといつもと違った感覚になりますねほっとした顔夜空のインタープリターとしては、少しは星たちのおやくにたったでしょうかほっとした顔そうだったらうれしいかぎりですほっとした顔ダディ○○はこれから林へ(森まで行かないけど)こもって、落ち葉のなかに埋もれて空を見ることになりそうですほっとした顔でも、きっとこらえられずに林を出てくるでしょうほっとした顔ね、ちょっと気が付かなかった周りのこと、目に留めてみましょうねほっとした顔ずっと前に良く聞いていた癒しのピアニスト村松健さんのCD、ほし・つき・ぴあの、が流れています、、
29.2007年12月24日 朝の風
朝の太陽が背丈の高さにあってまぶしい、ゆっくりと光が強くなっていくのを待っていると、地球が動いている感覚が伝わってくる、雨上がりの風は少し強く吹いて朝の匂いを運んでくる、倒れるように寝込んでしまった朝の目覚めには春のような朝風が心地良く肌を冷ましていく、濡れた露地の黒い土と細かな砕石の間を転々と山茶花の花びらが舞っていく、まるで、水辺に群れる花色の蝶みたいにだんだんと数を増して追えば風に逃げる、花を追うのをやめて石ころの露地を歩いていると、碁石の形になった丸く平たい小石を見つけた、思わず手に取ると、すべすべした石の面に少しばかりの温かみがある、コートのポケットに入れてしばらく触っている、、
30.2007年12月17日 Deep Blue
ちょっと疲れた体だけど、やらなければならない仕事が貯まっている、気持ちとはうらはらにはかどらないあせり、ふと思い出して何年か前の松居慶子のアルバムを出してきた、Deep Blue すべてのものが海の中から星空につながっていると弾いている、気持ちを優しくしてくれるJazzのピアノが心に沁みる、揺れる波、おそれはげしい動揺、深い海のなか静かでブルーだけに取りまかれた音の聞こえない世界の音、鋭く水を伝わる音、動悸、静かに身じろぎせずゆっくりと揺れている、
寒い日だね、さすがに綿パン一枚で外にたたずむのには冷たすぎる空気だ、それでもしばらくは夜空を見上げてしまう、今夜も星がきれいだから、、
31.2007年12月15日 また思い出を
午後3時を過ぎると、空の境が赤くなってくる、地平線の上には左手の海の上まで雲の峰が連なっていて、斜めになってきた陽の光を受けながら右手に連なる山脈まで続いている、幾重にも重なった雲の峰は、山脈と見間違う姿に見える、やがて陽が斜めに沈んでいくと雲の端は空から浮かんで磨かれた赤銅色に輝く、その光輝く縁取りの中は、濃い灰色に暗くなっていく、そして雲が動き、大きく左右に張り出した雲の端は火に燃えた鳥の羽ばたく姿にも似て見える、今夜は、二度とない忘年会の日、分かれる仲間達との最後の宴会、何時までも巡る来し方の日の思い出、思い出を足あとのように残しながら、また日々が過ぎていく、、
32.2007年12月13日 海が見える
海の見える小高い丘の上にいる、辺りは黄色の木の葉が八分ほど散って、つる草に覆われた今まで見えなかった山肌が透けている、丘の上から海の面をみると二つの山肌に挟まれた逆三角形の視野の中に海が盛り上がって迫るように見える、今日の水面はうっすらともやがどこまでも続いていて、もやの中に空と海の境が消え、そのまま空は海の色につながっている、じっと海を見つめていると、波の動きがない中に手漕ぎの小舟が幾艘も浮かんでいた時代が想像される、かつて、古老がここからこの海を見ながら話していた、海のもやが晴れてくると突然に海の色が変わる、魚の群れが湾に入ってきたのだ、山を急いで下りて浜から舟を出し、漁に向かったものだ、、今日も山の向こうの老婆を訪ねた、元気にごはんを食べているけれど、近頃は、少ししか口にしない、きちっと脇に寄せて取り残しておく、白いまんまだからお兄ちゃんが帰ってきたら食べさせてやるんだ、って、きっともう帰って来ないお兄ちゃんだけど、おばあちゃんは、兄弟思いなんだなぁ、、
33.2007年12月12日 海辺
海辺に出てみると暖かな日差し、細かな砂が海からの風に流れてくる、ところどころに這う様に生えた赤緑色の草のある砂浜の奥に腰を下ろして砂を見ている、耳を澄ますとさらさらからからと小さな小石に乾いた砂があたって小石の周りに小さなくぼみを作っていく、じっと砂を見つめていると尖った白や丸い灰色、尖った茶色や丸く明るいガラス色の砂粒がだんだん大きく見えてぴょんぴょんと小石を飛び越えていく、手のひらに砂の塊をつかんでさらさらと指からこぼしながら、海辺に立ってみる、海は水先に小さな白いあぶくの縁取りを作りながら静かに砂浜に上ってくる、丸くなってすいと押し寄せてくる静かな波はいくつもいくつも小さかったり大きかったりしながら、黒い水あとを砂地に残していく、ぷくぷくと小さな空気の泡を残しながら丸くあいた穴の中に海の水が流れこんでいく、このときを待っていたのは穴の底に潜む蟹だろうか、穴の奥に生き物の潜む気配を感じながらぷくぷくとあぶくを出しているところに指をいれてみた、砂浜を照らす日差しが少し黄色みを含む頃、命がたくさん生まれた海、繰り返し人々が見た海の面が光りだす、さっきまで砂のくぼみを作っていた小石が埋もれて少しだけ見えている、それでも長い影をひく小石の頂上をくりかえし砂が流れていく、、
34.2007年12月12日 音の無い
雨の上がった夜の駐車場は、少し暖かい風が流れている、心に音がしない、揺れ動くリズムが聞こえない、静かだ、濡れた木の葉は風に揺れている、いつも聞こえる葉摺れる音がしない、心はいくつかの人生の手垢でくすんできた、うそつき、今すぐに出来ることを、今すぐに行く事を、今すぐに語ることを踏みとどまる心に音がしない、伽藍が白かったときと語ったのは、ル・コルビュジエだった、白い伽藍はやがて時と共に形を変え色を変え歴史の廃墟になっていく、無垢な白い心が時間と共に形を変えていく、彼が現代を形作ろうとしたように、たくさんの崩れた心をリビルドし、暖かい風に吹かれ、今スタートする若い心は永遠に年取った廃墟とならないのだ、、
35.2007年12月06日 何時のこと
クリスマスに初めて会ったのは何時のことだったのだろう、靴下を初めて履くようになったのは何時のことだったのだろう、枕元に足袋をおいたけどプレゼントが貰えないと心配したのは何時のことだったのだろう、煙突が細くてサンタクロースが入ることができないと心配したのは何時のことだったのだろう、サンタクロースのことを初めて疑ったのは何時のことだったのだろう、不思議だな、まだ、あの時のサンタクロースを思っている、冬の夜空を見上げると、やっぱり星の先のサンタクロースを思ってしまう、子ども達にはサンタクロースがいるんだってことを信じさせてあげたくなる、サンタクロースがきてくれるように考え付くこといっぱい準備して、いっぱいサプライズを用意して、そしてずっと心の中にサンタクロースがいることを信じている、、
36.2007年12月04日 風の中の
晴れた日、西へ高速で向かう車の前を舞う枯葉は昼の光の中に散り敷く黄色の花びらのように小さく見えて風の中に吹き上がる、明るい逆光に輝く落ち葉は舞い上がりながら目の前に急に大きく迫り過ぎていく、ゆるやかなカーブに気付いて枯葉の舞う道路を少しスピードを落として秋に彩られた風景を見ていた、、
夜には、星空を見上げながらくるりと頭を一回りしてみる、頭の上にある星座は頭の回転につれてすばやく位置が動いていく、幼い頃、目が覚めて、寒くて眠れない夜、何も聞こえない澄み切った夜空の下で空を見上げてくるりくるりと見回していた思い出が帰ってくる、、
朝の冷たい雨、心は急ぎ、変わりゆく外の世界のように、めまぐるしく変わる、突然として湧き上がる勇気、突然として現れる嵐の風が吹き抜けるような騒ぎ、そして平穏、雨に濡れて片隅に固まった枯葉には、甘い香が溶け出してくる、散るまでに蓄えたエネルギーを大地に戻すのだ、、
37.2007年11月28日 もう大昔のことですが
片付け物をしていたら、18歳頃に書いたメモが出てきました。原文は難しい漢字の多い漢詩調で書いてありましたが、訳すとこんな文章でした。どういう心境だったのでしょうね、、
もう随分と前のことかも知れないけれど、果てが見えないこの平原にも誰か寝転んでいたことがあっただろう、空は窮まるところなく広がり、地平線はずっと遠い、大昔から同じような光景が続いている、今はここに僕一人きりだけど、ちょっと湿った夜の風が地面の上を流れてきて、僕を打つように吹いてくる、月明かりは今沈もうとしている、月に向かって一人超然とした心を訴える、
今はここに僕一人きりだけど、平原には月が沈んだあとも空が明るく見えている、星は清らかな光を砂の上に写している、何時の時だったかこの砂の上で涙を流していた若者が居ただろう、静かに少しずつ歩いていくと、時間が過ぎるばかりで、その先に道は遠く尽きない、
やがて丘の上に登りついても、見渡す限り道は尽きない、見渡す限り砂が続いている、この平原の中を歩き続けて一生を終わるとしても、見渡す限りの白砂の中にここを歩き続けた若者が居たことをきっと誰かが思い出してくれるだろう、
38.2007年11月26日 月が
静かな海と月をどう表現したらいいのだろう、日が暮れて、水平線から赤い色がだんだんと薄れていく頃、月が昇ってくる、ふと海を見たくなって海岸へ出た、少しずつ上がってくる月の色は大きな濃い橙色からオレンジ色やがて小さくなりながら銀の混じった黄色へと変わっていく、波のない風のない水面はきらきらと月の光が長く反射して、空が底の無い黒い空間になると少しずつ波の光が細くなり、短くなっていく、天空にある月は、雲を虹色にかえる、海辺に住みながらこんなに静かな時間を月と海に過ごしたことがあっただろうか、幼い頃歪んだ窓ガラスに映った大きな赤い月を憶えている、なぜか怖くてずっと見つめていた。
39.2007年11月25日 風が
風のない夜、しばらく外の空気に触れていると、衣服の上から次第に冷たさが肌に沁みこんで来る、月が傾いている、見上げる空には、明るい星だけが残って見える、立ち木の陰を長くシャープに写し出す月明かりは、このまま、歩き出したい気持ちにさせる、車を駆って、出かけたい気持ちにさせる、風がない夜、やがて潮が満ち、夜があける、何も解決しない、何も解答がでない夜、いたずらに夜が過ぎ、火照った心に沁みこんだ冷たい空気を思い出す、、
40.2007年11月23日 山茶花
乾いた朝だ、駐車場には、アスファルトの上を一枚の枯葉が冷たい風に押されてカラカラと音を立てて転がっていく、何時もは車が連なる道も今朝は朝の光がまぶしい、山茶花が咲いた、いくつかの花が咲いている、もう10何年か前、朝から酔っ払いのおっちゃんが、植えといたぜ、と駐車場の片隅にちっちゃな苗をおいて行った、おっちゃんはとっくに居ないけど、妙に懐かしいな、、
コメント
41.2007年11月16日 古い部屋
帰ってきた、壁には埃と黴の色が沁みついて、処々はがれかかっている、冬には窓から流れ込む風に頬を固まらせて朝が来るのを待った、古い書棚には、本が乱雑に置かれている中に、いくつかの懐かしい詩集を見つけた、歩くと、きしきしと少し床鳴りのする気配に、ジリオラ・チンクエッティの歌声が聞こえてくるような感覚がある、、誰が持ち込んだレコードだったのだろう、、夢とか希望とか憧れとかだけが、閉じ込められた部屋だ、、
42.2007年11月14日 石の花
なんだか、頭が重くて、ボーっとしていたらふと石の花が浮かんできた、小さい頃、一冊ずつ届く少年少女文学全集があった、まだ、読むのに難しい年令だったので、夜になると一話ずつ読んでもらった、石の花になってしまう怖さを覚えているのだが、実際はどんな物語だったか忘れてしまった、、重い本を包んでいた薄い紙の感触が不思議と手に残っている、、古い書棚を捜してみよう、、
43.2007年11月11日 渡り
夕空が、オレンジ色から朱の色に変わろうとする時、人待ちしながらぼんやりと見ていた空に雁だろうか、渡りをみた、久しぶりだった、稲刈りあとの田んぼで、タニシ拾いをしながら、着物を汚し、日暮れるまで遊んだ頃、くの字になって渡る鳥の姿を見ながら、遠いところへ行きたいとじっと見ていたことを思い出す、、外には、潮騒が聞こえる、秋の夜に、遠く繰り返し打ち寄せる海の音は、人の呼吸に似ている、戯れに波のリズムに吐息を合わせてみる、、
44.2007年11月08日 バードウォッチング
夜に雨が降ったのだろうか、久しぶりに外へ出ると、アスファルトが湿っている、湿気を含んだ雨上がりの匂いのする空気が流れていく、夜が明けて少しの時間には、草や木の匂いが充満している、やがて寒くなるのだろうか、鳥の声が甲高い、いつの日か、雨上がりの一日、落ち葉が濡れて、滑りそうな林の中、鳥を追い木漏れ日を歩いてみたい、、山の中が友達だった頃、たくさんの小鳥達がいた、、
45.2007年11月05日 なんと
こころが疲れているとき、ヒップポップの歌声、リズムは、不思議とやすらぎを与えてくれる、、思わず、ケツメイシなど思い出してしまったので、聴いている、、新しいグループがないかと捜してきたなかに、なんと韓流なんです、ダブルエスゴーマルイチ、優しい詩とリズム、声、しばらくは聞きそうです、、こころが疲れているとき、これもいいなぁ、、と、
46.2007年11月05日00:12 若い人
お祭りが終わった、屋台では子ども達の踊りがある、小さな子ども達が、優雅に舞台を務める、けなげに踊る姿には可愛さ以上のものがあるのだ、若い人たちは弾ける、弾けるのを引き止めるのが、大人の役目、でも本音は好きなだけ弾けさせてやりたいのだ、弾けてやがて大人になっていく、、屋台が小屋に入り、祭りは終わる、若い人たちが、挨拶にくる、町内の若い人たちは、やがて、この町の伝統を担っていくのだ、、祭りには、この町の将来を託す希望が一杯詰まっている。また、6年後に合おうぜ!
47.2007年11月03日 お祭り
お囃子のやがて悲しき宮祭り、お祭りだ、6年ぶりのお祭りが来た、町の屋台は、様々な思い出を乗せて変わらぬ姿で、華やかに引き回される、道中の、小さな子どもからお年寄りまで戸口に出て見守る姿が、お囃子にあわせてゆっくりと過ぎていく、6年ぶりのお祭りは何かが変わる、共に喜ぶ友の姿がない、あの時、祭りに来いよ、舵をやれよ、と、、綱を引きながら、人が話かけてくる、親父さん、祭り好きだったよな、遠い遠い昔の話だ、そして、6年の年が過ぎる、友の面影ある息子が子どもを抱いて綱を引く、お父さん祭り好きだったよな、、
48.2007年11月03日 旅の途中
溶かした鉛が少しずつ冷めていくように、空の色が溶けて冷えていく色に変わっていく、緑は深く、パレットの上で色に黒色を混ぜながら次第に黒く変わっていく絵の具を塗っていくように見える、海の見える重い空気の中、誰もいない道、車をゆっくりと走らせる、その先の山あいに住む、昔、旅芸人だった老婆をたずねた、日なが一日、来る日も来る日も、小さな包みを作り続けては、身の回りにきちんと積み上げていく、その中で、おばあちゃんはちょこんとベッドの上に座って過ごす、少しでも荷物を動かしたりしたら怒られてしまう、目の前には小さな手鏡、おばあちゃんにはベッドは大八車、今でもきっと旅しているんだね、、
49.2007年10月31日 秋の夜の
古い書棚を見ていたら、谷恒生の那須与一があった、1992年の初版、もう15年も放っておかれた本だ、なぜ、ここにある本なのか、もう憶えていない、この地に移り、那須の文字に心惹かれたのだろうか、人は過去の思いを持ち続けて生きる、過去に思いが深ければなおさら、、
過去は何時か片隅に押し込まれるように整理され、新しい自分に生まれ変わっていく、jazzが、いくらか甲高いサキソフォンの音とヴォーカルのduoを部屋の中に響かせていて、ぼんやりと白熱灯の下、床に転がり本を読む、固い床の感触、本のページに沁み込んだ埃と紙の匂い、過ぎた時、これからへの不安を抱きながら、消燈を過ぎたベッドの下で、床に座り、本を読んだ感覚に似ている、過ぎた時間を思い出す、一人の時間を思い出す、秋の夜の人恋しさは、人見知り、、、
50.2007年10月25日 秋の日差しのなかで
秋の風が気持ちの良い日、久しぶりに牧之原SAへお昼ごはんを食べに出かけた。今は、SAへは高速道路に乗らなくても裏から入ることができる。SAにある広場では、木のベンチが心地良い日差しの中で、ほのかな暖かさとなってひと時を過ごすことができる。処処にある木々は紅葉とまでは行かないけれど秋の訪れを感じさせる色取りになった。午後からは、お年寄りを訪ねる、時々お会いする90才になろうとするお婆ちゃんがいる、訪ねると今日も小さな紙切れを持っている、それ何、って聞くと、もう10年も前に来た息子さんからの年賀状、今では手の平で擦り切れた白い小さな紙になっている、きっと、おばあちゃんには小さな紙の中に嬉しかったことがいっぱい見えているんだね、、
51.2007年10月23日 今夜の
夜の空には、黒く透き通った限りない空間のなかに輝く雲が漂っている、月の光を含んだ雲が、そのまま、頭上にまで揺れながら降りてくるような感覚に包まれる、少し冷たい風のなかに、木の葉がそよぐ音だけが聞こえる、、こんな時には、ずっと空を見ていたい、誰もいない深い秋の夜、かじかみそうな指をポケットに入れて、帰る人を待った日がよみがえる。
52.2007年10月21日 久しぶりの外では
秋の陽が心地良い午後の初め、少し強い風が吹いている、こんな日には、少し汗ばんだ上着の中に風を一杯にはらませてみる。
広場の中で子ども達がボールを追って走り回る度に、芝生の匂いを含んだ風がやってくる、枯れ草と芽吹きの若葉の混じった草の匂いがやってくる。
子ども達が遊ぶ風の中には、土と芝生のグランドでボールを追った日の様々な記憶が詰まっている。
53.2007年10月18日 また夜が
夜が過ぎると、また眠れない時間がやってくる、様々な重圧を跳ね除けようと理論武装を構築する時間は、ここにしか残されていない、ともすれば、壊れそうな人生をなんとか踏ん張るために、生きてきたのか、怖いもの、挑戦するものを見つけながら、その中に身をおいて自らを高めようと思う年月を送ってきたのか、今日も思考する時間がやってきた。
54.2007年10月16日 夜空には
夜の秋風が静かに吹いている、重い海辺の空気が少し軽くなって海鳴りの音を含んだ風が吹いている、夜空を見上げるとポカンと穴の開いた空間に星がたくさん見える、風が吹くと星が少しずつ動いていく、今、たくさんの賑わいから切り離されて、寂しさが戻ってくる、、もう寒くなる深秋の夜に誰も話す人がいない日、わらを積み上げた小屋の中で、寝転がり、板張りの屋根からこぼれる星を見ながら、背中に暖かい温度を感じて眠った日が帰ってくる、星が動いていく、夜には空が懐かしくなるのだ、、
55.2007年10月15日 コーラス交換会
昨日は、年に一度のコーラス交歓会、こんな時は前の日から興奮して寝られない、朝は早く起きて、誰よりも早く出かけてしまう、去年なんか待ち遠しくて、集合場所の駅に行ったら誰もいない、まさかもう出かけちゃったのかと、、子どもの頃だって遠足といったら、一番先に学校へやってきて誰もいない、えっ、今日じゃなかったのか、と、心配、、だけど、昨日は寝坊してしまった、、お弁当だって持っていくの忘れちゃったし、、でも、○○や、○○さんや、○○さんがお弁当分けてくれて、こんなに幸せな交換会、一生忘れない、、初めて行くところって妙にワクワクしてしまう、フロントウインドゥに入ってくる景色だって新鮮だし、ナビさんが、こっち曲がれって言っても、真っ直ぐ行きたくなるし、、会場の前にはコスモスの原が広がっている、花畑の中に寝転がって、空の中にある、コスモスの花を見上げたら、きっと花びら一枚一枚が大きく透き通って見えるんだろうな。
56.2007年10月14日 ジェンガ
午前0時がすぎた、日常の仕事に押されて溜まったもう一つの仕事が波の壁みたいに迫ってくる、目の前に書類やら雑誌やら郵便物やらが、微妙なバランスで積み重なっている、まるでジェンガを一人で遊んでいるみたい、ほろ酔いから醒めつつある頭には、今日の思考を組み立て整理するのは辛い、ノートに書く字も次第に大きく罫線をはみ出していく、だけど0時を回ると世界が変わる、周りが一人だけの空間になる、じっと息を潜めて崩れそうな思考の一片を引き出すのだ。
57.2007年10月12日 今日もまた
静かな夜が来る、窓の外には音の無い空気が広がっているようだ、虫の音も止むこんな夜には、記憶の中の夜の出来事がいくつも思い出されてくる。
なぜか心疲れた一日、○○さんのまねしてColtraneのバラードを音量を小さく小さくしてつかの間の夜の時間を過ごそう、、
58.2007年10月10日 またあの頃が
キャバレーが地方都市に出来てきた頃、音楽はキャバレーの舞台が主役だった、後輩の若いピアニストが、地方のキャバレーで、スポットライトの中、埃をたてて床を踏みつけピアノを叩く、体全体でジャズの旋律を生み出していく、、昨晩は、久しぶりに若いジャズピアニストを聴いていた、、あの頃の光景が音とともによみがえってくる、、
59.2007年10月09日 コーヒーを
夜が来る、駐車場には、海からの風が吹き付けている、汐の香がない乾いた風だ、今日も一日部屋の中だった、もう明るい時間が終わってしまう、こんな日は、ジャズでも聴いて静かな夜を過ごそう。そうだ、コーヒーをいれようか。
60.2007年10月08日 夜
外の風はまだ夜明けの空気にはならない暖かな湿り気を含んでいる、駐車場に芝草の匂いが漂い、聞こえるのはコオロギの声だけだ、もうすぐ夜が過ぎて、奇跡なる命が始まり体内のリズムが新たな律動を始める朝がくる。
61.2007年10月07日 キンモクセイ
歩いていると金木犀の香が突然匂ってくる、金木犀は不思議だ、秋の香が少ない時期、花に近づくと突然香のカーテンの中に入ったように匂いがやってきて、通り過ぎると香のカーテンから出たように消える、以前ここに住むことになる前に玄関の脇に大きな金木犀があった、金木犀が香る度に、子ども達の歓声と黒いシェパードが戯れる庭の光景が浮かんでくる。
62.2007年10月05日 真っ赤な太陽
久しぶりに明るいうちにドライブ、って言っても5時頃だったけど、、牧之原へ出ると茶平線(地平線)の上に赤い太陽が大きく見えていた、ついつい、真っ赤な太陽燃えている、、なんて口ずさんで、沈む太陽を見ながら、大陸を夢見た頃を思い出しました。
そして、久しぶりに静岡へ、静岡伊勢丹にJEAN PAUL HEVINというチョコレート菓子店が出店していたので、ちょっとのぞいてみました、う~ん、これが一流のチョコレートなんだと感心、、
63.2007年10月04日 花火は秋
今年は、一度も打ち上げ花火を見ることがなかった。
夕方、食事に出かけた店に広重の江戸百景両国の花火が掛けてあった。絵の中の当時の江戸には背景に光が無い。光は川に浮かぶ屋形船にほんのりとあるだけだ。両国の花火は秋の光景、花火は空気の澄んだ秋のものとして当時はあった、何もない空、光のない夜、江戸の花火はさぞかし粋だったろうね、と、ひと時店主との話が盛り上がった
64.2007年10月03日 秋の日
夜中の時間は、まだ、人の営みが見える、夜の道をヘッドライトだけが照らす時にも暖かい空気を感じる。今は静かだ、世の明ける前のひと時ほど息を潜めて次世代への歓喜を待つにふさわしい時間はない。辺りが少しずつ明るくなると一斉に自然の動きが始まる。
秋の花々が友人達のアルバムに載ってくる。思えばいろんな花が道辺を彩っている。そうだ、小さい頃いつも戯れていた山の萩原はどうなっているのだろう、小さな目にも萩の花は鮮やかに見えたものだった。
65.2007年09月29日 秋なのに
仕事の始まる前のわずかな時間、今朝は曇りの冷たい日、駐車場から見える裸地に点々と雑草が芽吹いているように見える。この小さな風景は、秋なのにどこか早春の日を思い起こさせる。寒さのきつい頃、何も無い土地に芽吹きが見えた時、心が沸き立つことを憶えている。
66.2007年09月27日 ワレモコウ
仕事場の窓際にワレモコウがあった。小さくかたまったひそかな花が、私も赤く咲くのですと秋の訪れを告げるのだと教えてくれたのは、遠い時代に尾瀬ヶ原を一緒に歩いていた自然観察員だった。感傷的な風景が浮かんでくる。
67.2007年09月26日 今朝の風
昨夜の月は、天空の高くにあって遮るものなし、珍しく月が球体であるような姿が見えた。今朝の風が心地良い、海辺の風はどこか甘い湿り気を感じる。
68.2007年09月19日 小さな窓
昨晩、合唱練習の合間、○○さんから渓流釣りの話を聞いた。
記憶の小さな窓を開き、山の支流を辿っていくと、林と岩の間に一跨ぎできるくらいの流れがある、小さな滝と小さな水の落ち込み、そこにも岩魚が餌を待って潜んでいる、もう何十年も前のこと、山の夏が終わる頃、馬の尻尾を編み釣り糸にして、いわつばめの落とした羽で毛鉤を作って岩魚を追った、木漏れ日のなか、夏の終わりの風、倒木の匂い、手に湿った苔の感触がよみがえってくる。
69.2007年09月09日 ついに
自宅廊下のガラス戸が終に台風の風で壊れた。思えば数十年に渡って風雨に耐えて頑張ってきたのに、、桜の板でひいてある廊下も既に微妙に傾いている。明治・大正・昭和・平成と耐えてきた建物には、多くの思い出が宿っている。
今日、時間があったので映画Lifeを観てきた、家族愛を映して涙するひと時だった。
夜は、Oldies Liveに誘われて、大音響の中、久しぶりに体を揺すっていたけれど、あの頃に素直に戻るのが難しくなったのかなぁ、、
70.2007年08月28日 モモ
8月28日はミヒャエル・エンデが亡くなった日とのこと、、小さな記事を見つけた。ネバーエンディングストーリー・モモは子ども達の成長とともにあった。もう内容はうろ覚えになってしまったが、物置からモモの本を捜してきてまた読み返してみようと思う。
71.2007年08月25日 心残り
今までの時間の中で心残りはいくつもあるものだ。これから、出来るかも知れないことと、かなわないだろうこと、などなど、、でも希望を繋ぎながら生きて行くんだね、小いちゃいことばかりだけど秋が近づくとふと思い出すこといっぱいある、これからは、せめても心残りのない日々を送りたいね。暑い日が続くけど、気持ちは秋だねぇ、。
72.2007年08月23日 自然
このところ続けて夜明けを見ている。今朝の空は浅黄色。自然を相手の日常に押しつぶされそうな時、空は心をリフレッシュしてくれる。そういえば昨日ツクツクホーシが鳴いていた。秋になるなぁ、、
73.2007年07月31日 朝
早くに目が覚めた。突然のようにニッコウキスゲの咲く尾瀬の朝が目に浮かんでくる。山の朝にいれたコーヒーはどうしてあんなにおいしいのだろう。ふっと思い出して豆を挽き、コーヒーを飲む。
74.2007年07月28日 観劇
劇団榛(はんのき:榛原高校演劇部OB)の第15回記念公演:二、三匹が斬るを観て来ましたよ、、喜劇仕立てのちょっぴり涙の時代劇、面白かったです。劇を見ることなかなか無いけど、こうして僕達の地域にもいろいろな文化が活躍、育っていることに感動しました。