今年度も地元の中学3年生(男女一緒に)に対しての思春期講座が始まります。今日はその打ち合わせ、卒業前の高校生になる前にお話しします。今年で5年目のまだ若い講座ですけど、自分に時間が残っている限り続けます。
時間50分、スライド60枚を使用しますが、今年度はお話しする内容が少し増えるかも知れません。
講座の1枚目は、「今、だれか好きな人いる?誰を好きになっても良いのです。そして、何時好きになっても良いのです。そして、一緒にいること、顔を合わせることが楽しみになって良いのです。そして、将来の二人を想像する事を楽しんで良いのです。」から始まります。
スライドは、生物学的性差にとらわれないジェンダーを認め合うことに続き、「いつかのために今から知っておいて欲しいこと」へと続きます。
妊娠の成り立ち、妊娠、今後の生活に関わる法律の問題、生殖適齢期の生理学的問題を経てセックス(広い意味でセックス)について説明していきます。講座後の生徒の感想もしっかりしており、ちょっと考えなければならないな、と言うあたりに的を持ってきて、校長先生はじめ先生方、父兄の皆さんにも高評価をいただきます。学校とか家とかでは中々話せないから、良かったと言われて、昨年度と同じでも良いからと言われるものの今年度は更にバージョンアップを考えていきます。
「好きな人は自分と同じではない」ことからデートDVのお話、避妊の話、これには性行為感染症の説明と予防について、が付いてきます。コンドームの意味と重要性と取扱い方法も語り、「ちょっと待った!セックスだけが愛の証?」から性的同意の話へ、「お互いの熱量、情熱の確認は大切!避妊と性感染症予防は避難訓練と同じ、何時でも心掛けていること!」望まない妊娠・予定外の妊娠、性暴力への相談から、「セックスは一方的では成り立たない。自分のからだも、相手(パートナー)のからだも大切にしましょう!」「セックスは、コミュニケーションツールの一つ、会話と同じで一方的では成り立ちません。ネットなどの情報に惑わされないでお互いの最も良い関係を作っていこう。相手を知り、相手を尊重しあい、お互いに気持ちを確認しあいながら時間をかけてコミュニケーションするもの。」とお話しが続きます。
「男子だって分かっていること、特に女性は排卵のために周期的に体や心の変化が生じます。月経だってきちんと理解していること、包茎など性器の悩みも一掃、これだってお互いに分かってあげてくださいね!」のメッセージをお話しします。マスターベーションの意味と方法もしっかりお話ししておきます。
「君たちのリプロダクティブ・ヘルス/ライツ」への理解を深め、「お互いの気持ち、しっかり伝えようセックスって男女の最高のコミュニケーションの一つだから、お互いにしっかりと心を伝え合ってからにしたいよね。」などお話して最後のスライドになります。
そして人を好きになろう!「いつか」のためにも「いまから」自分の体を自分で守る賢い人になろう。
自分が好きってことは、自分を大切にすること。自分を愛し、守ることはやがて人を愛し、人が好きになり、人を守れるようになること、のメッセージを伝えて、50分間、これからの人達へ産婦人科医として伝える事って一杯あるけど、学生達も全員最後までしっかり受け止めていただけるし、今までの全員が良かったって言っていただけたのが励みになります。